2020
06.17
06.17
豊橋初春茶会
- 豊橋初春茶会
- 本席の掛幅は清末の画家で華農、黄建芫こうけんがんの水仙図
- 清末の篆刻家徐三庚と交流があったようで、華農の落款印が見られます。
- 花前猶有詩情在
- 還作凌波歩月看
- 花前猶詩情の在る有り
- 還また波を凌いで月に歩くを作すを看る
- 蕨の火箸、茗碗は三浦竹軒の尾形乾山の写しで松と蕨図。
銀瓶は梅の図の彫りに、蓋を採ると底には銅象嵌の霊芝が鮮やかに。湯が煮えると音を発するのだそうです。正に松風の音が聴こえるようでした。
- ほんのすぐそこまで近付いている春の訪れを五感で感じた茶会でした。
- 次席は宇治黄檗山萬福寺 49代管長 玉田の「梅花格外春」 愛知県生まれ。
- 送梅、散りゆく梅を惜しみながら愛でる、春の訪れを感じる観賞方法
- 探梅、早咲の梅を一輪一輪探しながら、品定めをするように愛で楽しむ
- 賞梅、咲きそろった梅を楽しむ事で、本日の梅花格外春
- 障子越しに松林を吹くまだ余寒を感じさせる風を聴きながら茶席に満開に咲く梅を愛でる令和の初春の茶会となった。
床の掛幅を拝見すると席の趣向がわかる。
その日の茶会のテーマである。床を拝見しただけである程度の予測が出来るようになるのには20年30年と言う年月がかかる。それだけ道具を愛で、書を愛で、花を愛でる訓練が必要である。